『はじめての・・・』
(ガイルク)
「な、なんか変・・・!」
突然ルークが叫び声を上げたのは、俺の腕の中だった。
いつも通り宿を取って、それぞれの部屋で寛ぐ何も変わらない夜だった。
1つ例外があったとすれば、そこがグランコクマだったこと。
ジェイドのダンナは、今日は自室に引き上げていた。
だから、今日の部屋はルークと2人きり。
いつもは、隠れながらのなかなかできない口付けを部屋の中で堂々としていた。
「ん・・はぁっ・・・ガイ・・・」
「・・・ルーク・・・愛してる・・・」
俺たちが、こういう関係になって早数ヶ月。
とはいっても、キス止まりの俺たち。
ルークは、精神年齢は若干7歳ってこともあったし・・・純粋すぎるルークに正直手を出せないでいた。
「ま、・・・まって・・・!」
「ん?なんだ?」
抱きしめた手を少し緩めて、真っ赤になって俯いたルークを見た。
ルークは、俺の腕の中で何とか身を離そうともがいている。
「どうした、ルーク。」
「な、なんか変・・・!」
「なんだって?」
涙目になりながらルークが叫んだ。
正直その異変よりも、ルークの涙を浮かべて切実に「助けて」っていういう表情に、俺の理性はかなりの忍耐を強いられていたけど。
「落ち着け、ルーク。」
「だ、だ、だって・・・!」
「話てみろよ、聞いてやるから。」
ルークを落ち着かせるように、肩をそっと抱き背中をぽんぽん叩いてやる。
最初はそれで落ち着いたようにみえたのに、話せっていうとまた急に慌てだした。
「無理、話せないっ」
「俺に隠し事か?悲しいなぁ〜」
「ち、ちがうよ!だけど・・・」
「だけど、なんだ?」
自分の恋愛感情をもてあまして、ルークはそれを変だって言ってるんだと最初は思ってた。
だから、こうやって慌てて「ガイには話せない」って言うんだと。
「俺・・・ガイとキスすると、変なところが熱くて・・・」
なんだって?
俺は、目を点にしてしまった。まさか、ルークからそんな事を言われる日がくるとは・・・
「ほ、ほら・・・気持ち悪いって思ったんだろ!だから、言いたくなかっ・・・んんっ・・・」
俺は、あまりのかわいらしさにルークを強引に引き寄せ今までに無いくらい深いキスをしてやった。
最初は暴れていたルークも、今は腕の中で俺にしがみ付いているのが精一杯みたいだった。
「はぁっ・・・ガイ・・・ゃぁ・・・」
俺は、そっとルークの服の下に手を差し込むと、肌を滑らすように撫でていった。
「・・・あっ・・」
くぐもった声が聞こえたと思うと、ルークは俺の肩口に唇を押し当て声を我慢してる。
力の入らない手で俺の腕にしがみ付くその指が震えているのが視界にはいる。
俺はそんなルークの1つ1つに煽られていった。
「声を出せよ、ルーク」
「・・・え・・・?」
「熱くなることも、声がでることも・・・俺にとっちゃ嬉しいことなんだ」
「そ、そうなのか?」
安心させるように、ルークにうなずいて見せると俺はもっと大胆にルークの肌をまさぐった。
「・・・ひぁっ・・・そこ変・・・ガイ・・・」
「いい・・・の間違いだろ?」
胸の飾りに手をそえ、指でこねたりはじいたりするようにして愛撫した。
その動きに合わせて、ルークの身体がびくびくする。
「そろそろ、苦しいか・・・?」
「え・・・?」
俺は、ルークのベルトを外してズボンをずらした。
「だ、だめ!そこヤダ!」
すでに熱く形を変えたルーク自身が、そこで早く愛撫をくれとねだっている。
それが、ルークにとっては「変」の理由で俺からなんとか隠そうとしていた。
「だめじゃないだろう?俺だって同じさ」
そういって、ルークの手を服の上から俺のものにそっと触れさせた。
「あ・・・ガイも・・・熱いの?」
「ああ・・」
低くそう応えると、ルークの手をそのままに俺は下着の中から取り出したルーク自身に愛撫を加えた。
「あっ・・あぁーっ」
ルークは、直接与えられる愛撫に体中を震わせて嬌声を上げた。
瞳からは涙がすこし滲んでいた。
「あっ・・・ガイ・・・熱いぃ・・・」
「可愛いな、ルーク・・・気持ちいいか?」
「うん・・・」
素直に頷くルークの愛らしい姿に、俺ももう限界だった。
そっとルーク自身から手を離す。
「え・・・」
突然打ち切られた愛撫に、物足りなそうに見上げてきた。
欲望の熱に浮かされて潤む目を見つめながら低く呟いた。
「ルーク・・・俺と一緒に行こう」
そういうと、俺は手早く自分のズボンを寛げ完全に立ち上がってきわみを求める俺自身を取り出した。
そして、蜜を零して限界を訴えるルーク自身にそれを擦り付けた。
「・・・ふぁっ・・・」
熱と熱が触れて、そこから電流が走るように快楽が生まれる。
俺は、ルークの手を取りそこに添えさせた。
「やぁ・・」
「一緒に・・・だろ?」
そう言うと、俺は2人のそれとルークの手を包む込むように自分の手を添えて上下に擦り出した。
「ふぁあっ・・・!」
「・・・ルークっ・・・」
2人の先端からそれぞれこぼれる蜜が、動きを滑らかにして卑猥な水音を立てた。
さらに、動きを激しくして親指で先端を刺激してやる。
「ゃぁっ・・・なんかっ・・・・」
「行けよ、ルーク」
ルークの絶頂が見えた俺は、さらに高みに追い上げるように愛撫を与えた。
ルークの腰が揺らめきだして、きつく俺を掴んだかと思うと熱い蜜を吐き出した。
「んぁぁっーーっ・・」
「・・・ルークっ・・・」
それと同時に、俺も熱い蜜を吐き出した。
俺はたまらず、ルークの顎を捉え深い口付けをした。
「はぁ・・・ん・・・」
ルークは、力の抜けた身体を俺に預け気だるそうにする。
俺はルークの耳元でそっと囁いた。
「良かったか?」
「ん・・・」
「これは俺とお前の秘密だからな」
無邪気なルークが変なことを言い出さないように、口止めして。
額にそっとキスをした。
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