World725

未来への光(ED後模造)


第一話『プロローグ』



 あの日、俺もアッシュもいない成人の儀が執り行われていた日、俺はローレライ意思によって再び地上へ戻った。

 正直に言うと、今でも記憶が曖昧としていて、ハッキリしない部分もある。
 ただ、何となくだけど・・・意識の何処かでホドを見ていた。

 そして、いつも頭に響いていたローレライの声がユリアの譜歌へと変わり、譜歌の歌声がティアのそれへと変わった

 ・・・と思うと、急にまた頭に声が響き亘った。



ルー・・・ルーク・・・

・・・なたに・・・命ず・・・

今・・た地上に降り立・・・

我が・・・を・・









「!?
 ・・・ここは・・・」


タタル渓谷。

 幻想的に浮かび上がる、花の色を確かめるように指を伸ばすと、どこか自分の冷静な部分が、手が透けて見えないことに驚きを感じていた。
 また、ティアの譜歌が聞こえてくる。


「・・・。」


 俺は、その声に引き寄せられるかのようにタタル渓谷を進んだ。



「ルーク!!」


 驚きと喜び、そして少しの悲しみとともに俺は、仲間との再会を果たした。



続く

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